藤岡弘、 Fujioka Hiroshi、 40th Anniversary Project 「愛こそすべて 合掌、」
藤岡弘、
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映画祭応援アルバムとは?
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映画祭応援アルバムとは?

私、藤岡弘、は今年芸能生活40周年を迎えました。この40年は、映画やTVドラマでの主演、また、ハリウッドへの挑戦など、私にとって刺激に満ちた日々でありました。

そこで節目の年でもあり、日本と世界の映画界の交流と、映像界の活性化のためにも、今まで日の当たらなかったクリエーターや可能性を秘めた若い世代の支援が出来ればと思い、ヒーロー映画祭の実行委員長を引き受けた次第でございます。

"私は映画祭の実行委員長として、日本に“ヒーロー”を復権させたいと思っております。20世紀、戦後の日本社会は貧しい生活を強いられておりましたが、その中にあって、映画などではフィクションによる“ヒーロー”が次々と生み出され、子ども達に夢と希望と生きる勇気を与えていました。また、フィクション以外でも、野球、プロレス、相撲などのスポーツや、文化、政治、経済などあらゆる分野でも“ヒーロー”が存在していました。 しかし、21世紀に入ってからは国中がバブルに狂乱した影響でフィクションの世界でも、実社会においてもヒーロー不在の時代に突入し、日本は出口のない閉塞感に包まれ疲弊して、昨今では社会の乱れはますます深刻化し、夢と希望をもたらすヒーローは減ってきているのではないでしょうか。
FUKUOKAヒーローフェスタ2005 今こそ、現在日本が忘れてしまっている夢と誇りと希望、正義の心を取り戻し、また、弱者への優しさ、思いやり、いたわりなど本来の日本人が持っていた素晴らしい精神の復権をこのヒーロー映画祭によって、皆様に呼びかけたいと考えております。

かつて日本が生み出したヒーローたちは、いまだに国境を越えて世界の国々の子ども達に愛され続けています。日本のヒーローに憧れて育った子ども達が、クエンティン・タランティーノ監督に代表されるように、映像界を含むエンターテイメント界の第一線で活躍するアーティスト、クリエーターに育っています。“ヒーロー”は日本と世界を繋ぐ最良の「大使」役を果たしているのではないでしょうか。現在、日本はアジア各国はもとより、世界各国とスムーズな外交が出来ているとは言いがたい状況にありますが、世界の国々から尊敬されているジャパンブランドであり、また、唯一、世界中の次世代を担う子ども達から絶大な支持を受ける“ヒーロー”をテーマにしたフェスティバルを創設することで、世界と日本の新たな友情を育む架け橋になればと思っております。

私が「初代仮面ライダー本郷猛」を演じて、はやくも35年が過ぎようとしております。当時子どもだった方々から、「子どもだった当時、仮面ライダーから正義の心を学び、自分の子ども達にもライダーのビデオを見せている」、というようなお話しを沢山頂き、“ヒーロー”を演じさせて頂いたことを誇りに思っております。しかし、残念ながら未だ日本においては、芸術は高尚なものであり、娯楽は芸術に劣るといった風潮が根強く残っております。私は“ヒーロー”を生み出した多くのクリエーター達がファンの間では人気が高くても、社会的には敬意を払われる機会が少ない事を常々残念に思っておりました。この「ヒーロー映画祭」では、“ヒーロー・アワード”を創設し、“ヒーロー”を生み出すクリエーターやアーティスト達に感謝の意を捧げたいと思っております。

“ヒーロー”はいつの世も子どもたちの憧れであり、子ども達はヒーローの背中を見て育ってきました。
「愛こそすべて 合掌、」ジャケット人々が夢と感動、愛と勇気と生きる希望を失ってしまったため、社会が乱れ、滅びていった国は歴史上枚挙にいとまがありません。私はこの「ヒーロー映画祭」で次の世界を担ってゆく若者や子ども達が愛と正義、勇気と希望を持ち、また、社会奉仕や礼儀、礼節、道義、道徳を、映画祭を楽しみながら学んでもらえればと思っております。
合掌、
藤岡 弘、
South to North Records